Ethernet POWERLINKはオーストリアのB&R Industry Automation株式会社により開発されたオープンネットワークです。現在ではEPSG(Ethernet POWERLINK Standarization Group)により管理されています。
Ethernet POWERLINKでは一定の周期で通信をおこなうサイクリック通信と、周期によらず任意のタイミングで通信をおこなうメッセージ通信に対応しています。
サイクリック通信
タイミングを管理するノードが設定された周期の間にSoC(Start of Cycle)と呼ばれるメッセージをタイミング同期する機器すべてに通信します。その後管理ノードがそれぞれに対してコマンドを送信し、それぞれのレスポンスを待ち、次のコマンドを送信するという手順を繰り返します。
メッセージ通信
サイクルタイム内に通信するデータの通信が完了すると、非同期通信を開始してもよいというメッセージを送信し、非同期のデータ送受信(メッセージ通信)を実行できます。メッセージ通信実行後は次の周期まで待ち時間に移行します。
配線方法
汎用的なイーサネットを使用して接続します。伝送速度はギガビットのイーサネットにも対応しており、最短で200 μsの定周期通信、データ同期のジッタ1 μs以下を実現できます。
通信プロトコル
Ethernet POWERLINKでは定周期での通信を管理する管理ノードにより通信が管理されています。プロデューサ・コンシューマベースでネットワークが構築されるため、自分の送信タイミングで1:1または1:Nでデータを送信し、受信したノードは自ノードに関連するIDのデータを順番に処理します。