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CANopen

CANopenは通信プロトコル、デバイスプロファイルの仕様です。2004年にドイツのde-CAN in Automationから最初にリリースされました。物理層、データリンク層は、CANをベースに開発されたネットワークであり、同様にCANをベースとしたネットワークとしては、DeviceNet™、EtherCAT®、EtherNet/IP™など多数のネットワークがあります。CAN(Controller Area Network)は自動車のエンジン制御に使用されることが多いため、高い通信信頼性を誇ります。

CANopenではマルチマスタのネットワークが実現可能で、マスタ・スレーブ方式、プロデューサ・コンシューマ方式を組み合わせたシステムとなっています。マスタ・スレーブ方式は通信のタイミング調整をおこなう場合のみ使用されており、通常時はデバイス間でプロデューサ・コンシューマ方式で送受信しています。プロデューサ・コンシューマ方式とは、デバイス間でコマンドを送信し、受信側は自分あての内容のデータを順番に読み出す方式です。コマンド・レスポンス方式のようにハンドシェイクをとらないで通信する形になります。CANopenのプロトコルを利用したネットワークも開発され
ており、代表的なネットワークがEtherCAT®です。

配線方法

組み込みシステムのネットワークであり、通信速度は1 Mbpsです。最大で127台のネットワークが構築でき、マルチマスタに対応しています。物理層/データリンク層はCANの仕様に従います。

通信プロトコル

CANopenではCANプロトコルの通信データを、オブジェクトディクショナリを使用して、アプリケーション部分に対して橋渡しをしています。オブジェクトディクショナリはCANopenデバイス内に初めから実装されていますが、システム運用時に変更することもできます。オブジェクトディクショナリの機能を利用することでそれぞれのCANopenデバイスは、それぞれが通信をしながら動作タイミングなどを調整することができます。

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